風景やその他の水彩画のページです。
異郷に生きるアケボノスギ
アケボノスギ:メタセコイア ヒノキ科メタセコイア属の一属一種の落葉樹。
百万年前に絶滅した種と考えられていたのが、1946年に中国大陸の奥地に自生しているのが発見されました。
色々あって(化石として発見、命名したのが日本人の学者で戦後の明るい話題になったとか昭和天皇が気に入ってたとか)苗木が全国の研究機関や自治体などに配布され、今でも各地の公園や並木道に植えられています。山口市内だと、パークロードとか維新公園とか山口I.C.のところにあります。
和名のアケボノスギ(曙杉)は秋に紅葉したオレンジ色の葉の色から。
作りが原始的なのか、多くの落葉樹にはある離層(紅葉した葉を落とす仕組み)が無いそうで、落葉のときには葉だけ落ちたり、茎ごと落ちたり、1mほどの枝ごと落ちて来ることもよくあります。
せっかく伸ばした枝を落としてしまうなんて勿体無い、不器用な、と思うけど、そうする方が何か有利なのか楽なのか、とにかく本人はそれでいいからそのまま生きているのでしょう。 この絵でも左下の方に一本、折れて引っかかったままの枝があります。
山奥にひっそり生きていたのが突然「発見」され、日本に連れてこられて増やされたアケボノスギ。
元々生えていた場所とは気候も土壌も違うだろうけど、今日も大きな体を真っ直ぐに伸ばして大量の葉を育てては落としています。
子供の頃、たまに見かけるこの木の形がまるでルネ=マグリットの絵のようで気に入っていて「マグリットの木」と呼んでいました。
転居した実家に偶然この木が植えられていたのですが、高くなるし幹も根もどんどん太くなって庭が通れなくなるし落葉がご近所にも迷惑だしということで、数年前に伐ってしまいました。樹齢30年ほどだったということです。
今でも時々風の強い日などに、屋根裏から天井板の隙間を通って細かい葉が廊下に落ちて来ます。
春の空遠く
夕暮れに佇むメタセコイア。
春先に少しずつ芽吹き始めています。
驟雨
突然の雨に烟る山
一番星が出る窓
山口市の大殿のあたりから見る、西の空。
鴻ノ峰の上に一番星が出ています。
子供の頃、夕焼けで空が真っ赤に染まると「薔薇色のお散歩」と称して、空を眺めに出掛けました。
といっても西に向かって歩いて近所の角を回って一周して来る10分くらいの事ですが。
たまにしか起きない、いつもと全く違う綺麗な色の世界が物凄く貴重に思えて、何かせずにはいられなかったのです。
額が小さな窓になって、中の絵がその外の風景に見えるといいなあ。
花のような
春先の、まだ空気がひんやりと冷たい頃に薔薇は新芽を伸ばし始めます。
その頃の庭には草も少なく、常緑の生垣や杉や椿の硬く濃い緑色以外にはあまり彩りもありません。
そんな中で出てきた新芽は花にも負けない鮮やかな赤い色をしていて、一瞬もう花が咲いたのかと錯覚してしまうほど目を引きます。
深紅の花を咲かせる薔薇は、柔らかそうな小さな新芽にも強い赤を持っていました。
八ツ切 ¥12,000
東雲
逢魔が時
あわい
森閑
山の気をイメージしました。
will
will:
(助動詞) 〜するであろう
(名詞) 意志 願い
(動詞) 願う 決意する
I wonder where to go
立ち止まって、耳を澄ましている野うさぎ。
2011年の年賀状に使いました。